Web版 No.232
|
[ ASP トップ ] [ ASPニュース2013 ]
ASPニュースは、複数の新聞・雑誌などの記事から
事実関係を整理した上で個人的な見解で記事にまとめています。.
5月のニュースから
■タテ型洗濯乾燥機焼損事故で点検&部品交換/三洋電機
三洋電機は2005年9月〜2009年2月にかけて製造した、タテ型洗濯乾燥機の2品番(AWD-E105ZA、AWD-E105ZB)で、基板に搭載した部品が稀に高温となり発煙・発火に至る可能性があることから、無料で当該基板を交換することにしました。
同社によると2012年9月2日に滋賀県で、品番「AWD-E105ZA」の製品が焼損する事故が発生、事故品を確認したところ電解基板の電源回路から発火した痕跡があったといいます。原因を究明した結果、電解基板に使用されるダイオードが異常発熱したことが原因であると判明したとのことです。
同様の事故は、これ以前にも2009年12月19日に神奈川県で製品の一部焼損事故、そして2011年4月14日にも大阪府で製品及び床と壁の一部焼損事故が発生していました。
同社では、同一品番のタテ型洗濯乾燥機で焼損事故が発生していたものの、発火原因の特定には至らなかったため、類似事故の発生がないか市場の監視を続けていたといいます。
そして2012年の3度目に発生した事故原因が特定できたことから、過去の事故2件でも同様の原因であると推定されたとして、今回の点検・部品交換の措置を取ることになったものです。
なお、いずれの事故も、拡大被害・人的被害には至っていないとのことです。[目次へ]
■ヤンマーエネルギーシステム「防災用発電設備 5機種」 点検&修理
ヤンマーエネルギーシステムでは、2010年10月〜2013年1月まで製造・販売した防災用発電機の一部で、始動時にスタータモータ(セルモータ)が機能しない可能性のあることが判明したとして、スタータモータが機能しないと万が一の停電時に発電できなくなることから、スタータモータの無償修理(取替補修)を行うことを発表しました。
災害や事故時の電源確保のための防災用発電機には、いざというときに機械が必ず作動する必要があります。非常用発電機は、建築基準法、消防法、電気事業法による規定があり、これに加えてメーカーの推奨する点検など、発電機設置後の保守管理が行われます。
しかし点検時に問題が発生するということは、災害時に使えない可能性が高いことでもあり、製造メーカーとしては納品後も部品・システムの検証が欠かせないもので、顧客の満足度を確保する重要なファクターなのだと思います。[目次へ]
■折りたたみ自転車の車体に溶接不具/サイクルクリエーション
有限会社サイクルクリエーションは、同社が販売した折りたたみ自転車において、車体の一部に溶接不具合の可能性があることから、対象製品のフレーム交換を行うことにしました。
対象となるのは、製品名:Verge X20、Verge X10、Verge X30h、Verge S11iで、所持している方は直ちに使用を中止し、購入した販売店へ申し出るよう呼びかけています。
対象商品をお持ちの方は、現状での使用は危険なため、有限会社サイクルクリエーション・電話 03-3738-6153まで問い合わせをしてください。[目次へ]
■KiSO POWER TOOL 「PROXXON 卓上スチロールカッター」 回収
株式会社キソパワーツールは、2008年12月〜2013年5月まで販売したPROXXON・No.27180型 卓上スチロールカッター(発泡スチロールなどの切断加工用)で、電気用品安全法上違法となる項目(不適合部品:電源コード)が判明したと発表しました。
同社によると、発熱体(ニクロム線)の表示温度が160度であるにも関わらず、電源電線にビニルキャブタイヤコードを使用していたとのことです。電源コードの絶縁体(黒色の外皮の材質)が規格要件を満たさないことを指摘されたといい、同社では本体部分を回収し、絶縁体の材質が適正な電源コードと交換することにしました。なお不適合部品による事故等の発生報告はないとのことです。
ホビー用製品の製造・販売を行っている同社では、このようなミスが発生した原因である、電気用品安全法で求めている安全規格を再勉強しなければならないでしょう。[目次へ]
■強度不足で椅子が破損、交換/ジョイフルエーケー
株式会社ジョイフルエーケーは、2013年3月1日から同年5月5日の間に、同社ホームセンターで販売したメッシュチェア(品番 0053B-MSCブラック、JANコード4930886113821)において、商品の強度不足による破損事例が発生したと発表しました。
同社では対象商品を回収し、代金の払い戻し、または同等商品との交換を勧めています。椅子を使用中に転落するなど危険があるため、対象商品を購入した方は購入店舗に申し出るか、同社まで連絡してください。[目次へ]
■サーモスポット、樹脂部品外れやけどの恐れで回収・交換
サーモス株式会社は2005年2月〜2009年3月まで販売した「サーモス ステンレスエアーポット」で、樹脂部品の取付に不具合があり、本体を持ち運んだ際に樹脂部品が本体から外れることが判明、その際内容物がこぼれ出る可能性があり、やけどの恐れがあることから、製品を回収し、改良済の最新機種に無償交換すると発表しました。
当該製品の品番は、TAE-2500、TAE-2501、TAE-3000、TAE-3001、TAG-2500、TAG-3000だといいます。
問題の製品は容量2.5リットルおよび3リットルのもので、湯が入っているとかなり重たく、破損時の危険性が増すものです。現在使用している方はすぐに同社に連絡した方がいいでしょう。[目次へ]
■TOA 、ステンレスマグボトル交換
東亜金属株式会社は、「アウトドアステンレスマグボトル」の一部で、蓋のねじ山に不具合があることから、回収し、改良済の代替品と交換すると発表しました。
同社によると、同製品ではこれまでに蓋が外れて火傷を負った重大製品事故が1件、報告されているとのことです。
事故の原因は調査中とのことですが、ステンレスボトル本体と樹脂製の蓋のかみ合せに不具合が生じ、蓋が外れて事故に至ったと考えられているようです。
同社では、2012年10月〜2013年2月発売の商品の一部に不具合があると推定していますが、消費者に判断されにくいことと、再発防止のため、全商品を交換対象とすることにしたものです。
金属と樹脂製部品による、ねじ式固定方法では、ねじ山の具合によって回しづらい場合があります。消費者にとって、それが正常なのかどうかは判断しにくいこともあるので、全商品対象に回収するのは良いことでしょう。[目次へ]
■火傷の恐れでフェルト製ミトン回収
株式会社まるきは、同社が販売した下記の鍋つかみにおいて、加熱直後の土鍋を持った際などにフェルトが溶けて火傷するおそれがあるとして、対象製品の自主回収を行うと発表しました。
対象製品を所持している方に対し、使用を中止し同社まで連絡するよう呼びかけています。
鍋つかみのフェルトが溶けるという欠陥はあまり聞いたことがありませんが、同社では品質検査など行っていないのかもしれません。[目次へ]
■ドラム・スティックを回収、返金/神田商会
株式会社神田商会は、Grover / Trophy(グローバー/トロフィー)ブランドの「Firestix FX-12」ドラム・スティックにおいて、本体内蔵のモニター・ボタン電池を交換するために製品本体からボタン電池を取り出した際、電池が破裂する事故が1 件発生したと発表しました。
事故による怪我は無かったものの、同社では同様の破裂事故を防止するため、Grover / Trophy 「Firestix FX-12」ドラム・スティックを回収し、返金することにしました。
同社では、破裂の原因は商品に付属していた中国製モニター・ボタン電池の製造不良により破裂したものと考えていて、現在、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)に製品事故の報告を行い、事故原因の詳細に関して調査を進めているとのことです。
該当製品を持っている方は、同社ホームページ上の入力フォームで連絡するよう促しています。後日、同社より製品返送用セットをヤマト運輸/宅急便で届くので、返送することで商品代金2,625 円が返金されるそうです。[目次へ]
[ ASP トップ ] [ ASPニュース2013 ]