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ASPニュースは、複数の新聞・雑誌などの記事から
事実関係を整理した上で個人的な見解で記事にまとめています。.
1月のニュースから
■食器洗い乾燥機の引き取り/三洋電機
三洋電機が2000年12月から2001年11月にかけて製造した器洗い乾燥機に、機器内部ヒーター接続部の不十分な処理から、発煙・発火に至る可能性があることがわかり、製品を引き取ることになりました。同社では1台あたり3万円を支払うことにしています。
機種名(品番)・製造番号を確認の上、 当該製品を利用している人は、使用を控えて、下記の窓口まで連絡してください。
なお三洋電機が製造し、大阪ガス及び東京ガスブランドで販売された製品も含みます。対象機種の品番と製造番号は次の通りです。
三洋電機ブランド
DW-S2000( 229751〜254746)、DW-S2100( 200001〜219000)、DW-SJ2000( 200001〜200050)
大阪ガスブランド
(4)115-1045( 200001〜202300)
東京ガス
SN-D503( 200001〜200300)[目次へ]
■KOKUYO、電気用品安全法に抵触と グリーン購入法不適合
コクヨファニチャーが販売する商品4品種で、電気用品安全法に抵触していたことが判明したとして、お詫びとお知らせを報じました。
検査不備や事業届出不備など、電気用品安全法に準拠せずに生産されていたもので、商品の安全性に問題はなく、発売から現在まで、電気関係での事故は発生していないとのことです。
またコクヨファニチャーが生産する6商品136品番で、グリーン購入法に適合しない仕様で製造・販売していたことが判明したとして、お詫びとお知らせを報じました。同社ではグリーン購入法の判断基準に適合していないにもかかわらず、カタログでは適合と表記していたものです。
不適合内容は以下のものだといいます。
木質材料からのホルムアルデヒドの放散量が平均0.5mg/l、最大0.7mg/l以下またはF☆☆☆の基準を満たしたものとしていたが、使用している木質材料の一部(合板)に、ホルムアルデヒドの放散速度(量)が基準よりも多いものを使用していた。
再生樹脂の使用率が10%を超えているとしていたが、使用率が10%に満たなかった。
使用している木質部材(メラミン化粧板に使用している紙の原木)の合法性証明が確保できているとしていたが、同材料の合法性証明が確保できてなかった。
固有エネルギー消費効率が光源色によって70lm/Wあるいは60lm/W以上であることとしていたが、消費効率が基準値に至らなかった。
KOKUYOブランドを冠した年商800億円の企業でも、この程度の品質保証体制なのでしょうか。困ったものです。[目次へ]
■コーヒーメーカーの注意喚起/タイガー
タイガー魔法瓶株式会が2011年から2012年にかけて製造・販売しコーヒーメーカー、ACW-S型において、「スイッチが作動しなくなった」、「スイッチランプがつかなくなった」という事象が確認されています。 このような際は、製品の故障にあたりるため速やかに使用を中止し、同社まで連絡するよう促しています。
上記状況で、テープなどでスイッチを固定して使用すると、事故に至る恐れがあるとしています。[目次へ]
■食品から殺虫剤や殺菌剤検出相次ぐ
先月号では多くの中国産烏龍茶で基準値を超える農薬検出問題がありましたが、今回は殺虫剤や殺菌剤が検出された食品の話題です。
●中国産ウーロン茶から基準超える殺虫剤
検疫所のモニタリング検査で、中国産ウーロン茶から基準値を超える殺虫剤フィプロニルを検出(0.005ppm)し、食品衛生法第11条第2項に違反することが判明したとして、厚生労働省は輸入者の初台加工センターが所在する東京都に対し、当該品が国内で販売等されることのないよう回収等適切な対応を依頼しました。貨物は既に通関済とのことです。
●タイ産アマメシバから基準超える殺虫剤
検疫所のモニタリング検査で、タイ産PUK WHAN(アマメシバ)から基準値を超える殺虫剤「クロルピリホス」が検出されたとして、厚生労働省は輸入者の大泰が所在する千葉県に対し、当該品が国内で販売等されることのないよう回収等適切な対応を依頼しました。貨物は既に通関済とのことです。
●ノンタヤー 「ラオス産生鮮メボウキ 基準超える殺虫剤検出」
検疫所のモニタリング検査で、ラオス産生鮮メボウキから基準値を超える殺虫剤「クロルピリホス」を検出しました。貨物は既に通関済で、輸入者のノンタヤーは販売・消費済と報告していますが、厚生労働省は同社が所在する千葉県に対し、念のため確認を行い、当該品が確認できた場合は回収等適切な対応をとるよう依頼しました。
●メキシコ産スターフルーツに殺菌剤 食品衛生法違反
検疫所のモニタリング検査で、メキシコ産スターフルーツから殺菌剤「フルジオキソニル」が検出され、食品衛生法に違反することが判明したとして、厚生労働省は輸入者の日比貿易が所在する東京都に対し、当該品が国内で販売等されることのないよう回収等適切な対応を依頼しました。貨物は既に通関済とのことです。[目次へ]
■相変わらずの食品原産地不正表示
食品の産地偽装はいつまで経ってもなくなりませんが、大手業者でも常態化するなど、根は深いものがあります。
●中国産ふきに国産表示 岩手県が業者に改善指示
中国産の塩漬ふきを原材料の一部に使用した「ふき水煮」の原産地を、岩手県産、秋田県産または国産のいずれかと表示し、食品卸売業者に販売していたとして、岩手県は三浦食品工業に対し、JAS法に基づく改善指示を行いました。2012年10月1日?12月31日までの間に、少なくとも23,760kgが販売されたとされます。
● アジ、サバ 原産地不適正表示 /ジャパンシーフーズ
アジ、サバに事実と異なる原産地等を表示し販売していたとして、農林水産省はジャパンシーフーズに対し、JAS法に基づく改善指示を行いました。
同社は、千葉県産や島根県産のアジに「長崎沖」または「長崎産」、和歌山県産のシメサバに「長崎沖」と表示し、「あじたたき」、「しめさば」等計16商品を販売したものです。少なくとも2012年8月30日〜9月22日までに、小売業者等に7,780kgを販売し、最終的に小分けされ一般消費者に販売されたものです。農水省によると、不適正表示は少なくとも2009年から、休漁期等で長崎沖産が調達できないときに常態的に行われていた、と言うからきわめて悪質です。
同社のホームページに掲載されている経営理念に続く11の基本方針の1つに、「お客様第一主義にのっとり、相手思考のできる人間集団となります」とうたっていますが、不正が常態化していたことで、客を欺くための言葉に感じられます。
ところで最近知ることになったのですが、昨年4月、福島県産のキュウリを他県産と偽って販売したとして、東京都が北足立市場の仲卸業者、大兼文喜(東京都足立区、高橋道哉代表)に対し、JAS法に基づく是正と再発防止を指示したことがあります。
都によると、同社は昨年9月、福島県産キュウリ計958箱(約1万4880本)を袋に小分けにする際、「山形県産」や「岩手県産」のシールを貼り、首都圏の小売業者に販売したといいます。
都の調査に同社は「他県産で必要量が確保できず、福島産を使った」と話しているそうですが、儲け優先で大きくなった業者・企業は皆同じく、偽装に罪悪感がないようです。我が国の罰則の甘さがこのような偽装をまん延していることは疑いないのですが、消費者庁は何もせず、政治家・官僚共にやる気がないとしか考えられません。
原発事故からの「食品の安心」は、残念なことに、消費者自ら生産者を選択するなど対処することで、安全を確認しなければならない流れになっているようです。
ただインターネット環境にない人達、いわゆる情報弱者に対して、新聞・テレビなどのメディアの情報は少なすぎる、あるいは行きすぎた自主規制の壁があるのも問題に感じられます。[目次へ]
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