|
[ ASP トップ ] [ ASPニュース2013 ]
ASPニュースは、複数の新聞・雑誌などの記事から
事実関係を整理した上で個人的な見解で記事にまとめています。.
3月のニュースから
■日立 IHクッキングヒーター、部品の無料交換
日立アプライアンス株式会社は、1993年から2001年までに製造・販売したIHクッキングヒーターの一部製品に、ノイズフィルタ基板のフィルムコンデンサが故障し、発煙する場合があることが判明したとして、該当部品の無料交換を行っています。
これまでの発生状況は、2009年3月から2012年10月までに計6件の発煙事故が発生していますが、ノイズフィルタ基板は金属の筐体に囲まれているため、製品外部に延焼することは無いとしています。
対象機種は、HTC-MA4、HTC-MB4、HTC-MC4、HTW-4DA、HTW-4DAS、HTW-4SAの全数、株式会社キューヘン向け(ブランド名:ユノカ)HTW4DA-Y、HTW4SA-Yの全数、積水化学工業株式会社向けのCHCB3H1、CHCB3S1の全数です。[目次へ]
■家庭用ファクス無償点検のお知らせ/ブラザー
ブラザー工業株式会社が2000年9月から2005年11月まで生産した家庭用ファクスFAX-770Jにおいて、猫の尿が繰り返し製品にかかることに起因する焼損事故が発生しているそうです。同社では、製品の構造上、猫が製品に乗って繰り返し排尿することにより、まれに発火に至ることがあることから、当該製品の無償点検を実施することにしました。
当該製品を使用期間中、猫と一緒に住んでいるユーザーは、同社窓口まで連絡するよう呼びかけています。
FAX-770Jの取扱説明書を見てみると、「本機の上に水、薬品などを置かないでください」との注意が載っています。これは液体が機械の中にかかることを注意しているもので、猫のおしっこも同様と考えるユーザーの注意義務がありそうです。
当該機種全ての無償点検をすることにした同社ですが、ここまで行わなければならないものか少々疑問を感じてしまいます。[目次へ]
■石油ストーブで引火事故発生の恐れ・回収/平城商事
平城商事では、2012年11月1日以降に販売した「アルパカストーブ」の一部で、転倒時の消火機能が不十分なため引火等による事故が発生する可能性があることが判明したため、自主回収を始めました。同社ではただちに使用を中止するよう注意を呼び掛けています。[目次へ]
■消費者庁、ウイルスプロテクター回収周知
首からぶら下げるタイプの携帯型空間除菌剤「ウイルスプロテクター」(中国製)で化学熱傷を起こす恐れのあることが判明したため、消費者庁では2013年2月18日に使用中止を呼びかけ、2月22日にこの製品について消費者安全法第38条第1項の規定に基づき公表しています。しかし、その後も事故が発生していて、3月28日時点で消費者庁に寄せられている101件の事故情報のうち、同庁の公表後に発生した事故が8件あったとしています。これらの事故は公表を知らずに使用していたことが原因と考えられています。
現在、事業者(発売元:ダイトクコーポレーション、輸入元:ERA Japan)が回収を行っていますが、販売数約730,000個のうち回収されたのは約180,000個でしかありません。同庁は、当該製品が手元にある場合は使用せず、回収窓口に連絡するよう呼びかけています。あわせて、その他の携帯型空間除菌剤についても使用上の注意を呼びかけています。
消費者庁の発表によると、千葉県内で2月2日に幼児が胸に重症の化学やけどを負ったほか、軽症が5件あったことが分かり、同庁が使用中止を呼びかけ、厚労省でも、愛知県の輸入業者に自主回収を指導する事態になったものです。
やけどの原因について、消費者庁の消費者安全課では、詳しくは分からないものの、商品に含まれる次亜塩素酸ナトリウムの酸化作用や、強酸性を示すほかの物質の作用が考えられるとしています。また国民生活センターが行った試験では、錠剤を豚肉に接触させたところ、1時間後にタンパク質の変性が見られたことが確認されています。
消費者安全課によると、この錠剤は「ドラッグストアやネット通販を通じ、子どもがいる家庭のほか、風邪の予防などにもまんべんなく買われているようです」とのことです。
また、屋外で使用すれば、たとえ塩素成分が出たとしても、効果は期待できないのではないかとする専門家の見方もあり、その効果については疑問がある商品となっています。
厚労省の監視指導麻薬対策課では、空間除菌剤は、それだけでは薬事法に該当しないため、効果は分からないとしています。同製品は家庭用品となるため、もし効果がないとすると、景品表示法違反(優良誤認など)になりますが、消費者庁の表示対策課では、「効果があるかどうかは、個別に見てみないと分からない」と言っています。[目次へ]
■乳幼児用押し車、回収&返金/トイザらス
JURA Toys社(本社フランス)が製造し、トイザラスグループがイマジナリウムブランドで販売する乳幼児用押し車、「アクティビティウォーカー」の一部商品で、上部ハンドルを持ち前方に押し進める際、前輪が車軸より外れる場合のあることが、アメリカでの自主安全調査で判明しました。
また前輪を車軸に固定している金属ネジ及びプラスチック製ワッシャーも同様に外れ、これらの部品を乳幼児が誤飲する危険性があるとして、回収を行うことになりました。
日本で対象商品によるケガや誤飲などの事故の報告はないそうです。[目次へ]
■乳幼児の歯ブラシによる事故に注意/消費者庁
消費者庁、国民生活センターは、乳幼児が歯磨き中に歯ブラシをくわえたまま転倒し、口腔内に歯ブラシを突き刺す等の事故が発生していることから、保護者に注意を呼びかけています。
医療機関ネットワークには、歯磨き中に歯ブラシをくわえたまま転倒するなどして外傷を負ったという報告が、2010年12〜2013年1月末までに50件寄せられているようです。
このうち、6歳以下の乳幼児の事故は49件。年齢別では1歳児が最も多く23件(46.9%)、次いで2歳児12件(24.5%)の順で、3歳以下での受傷者が43件(87.8%)と多くなっています。受傷要因別では、歯磨き中に歩くなどして転倒したことに起因するものが31件(63.3%)で最も多かったです。
一方で、保護者に対するアンケート調査では、そうした事故を聞いたことがあるという保護者は全体の約3割で、多くの人がこのような事故が発生していることを知らないでいました。
歯ブラシ先端は丸みがあり、特に尖った部分がなく、事故の危険性を認識しにくいものの、深く刺さった場合には生命が脅かされる危険性があります。特に発育途上にある乳幼児は身体のバランスが悪く、転倒しやすいため、保護者が事故の危険性を認識し、歯磨き中はそばに付き添い注意を払うよう呼びかけています。
もしも歯ブラシがのどのではなく、逆向きの上側に刺さると脳に近いため、その危険度は更に増すそうです。乳幼児の歯磨き中は親が目を離さない、歯ブラシをくわえたままにさせない・歩かせない、など十分注意したいものです。[目次へ]
[ ASP トップ ] [ ASPニュース2013 ]