発行人 中澤 滋 ASP研究所長野県松本市梓川梓3072-12 Tel/Fax 0263-78-5002 |
■安心しないでエアバッグ、シートベルトなしでは効果薄/併用すれば死亡・重症率半分以下 警視庁調べ
■シートベルト着用率 最高は静岡、最低は京都/安全効果、非着用の5.78倍
■トヨタのビデオが波紋/「安全」売り込み合戦加熱
■情報機器からの電磁波、強さの上限規制策定へ/郵政省など
■飯田の火災原因はリコール炊飯器か
■諏訪市の住宅火災、リコール商品原因
■医療機器への電磁干渉対策 EMCにガイドライン/日医機協が来月から
■廃棄パソコン削減に一役!インターネットで復活/日本IBM、旧型DOS/V用にソフト
■自転車店経営もう一つの輪、車椅子の修理・販売ネット/丸石自転車が福祉ビジネス
■赤ちゃんも禁断症状
■たばこ、発がん性認める/米リゲット メーカーで初、一部利益、25年賠償
シートベルト未着用の場合、エアバッグの効果はほとんどないということです。 また、シートベルトを着用する人にとっては、エアバッグ装備の効果は25%増えるだけ、つまり4回のうち3回は効果がないということが分かります。■シートベルト着用率 最高は静岡、最低は京都/安全効果、非着用の5.78倍
一般的なことですが、追加の安全装置はそのコストに比べて効果を出すのは非常に難しいものです。基本的な(1次の)安全装置が重要であり、それを無効にさせない運用・管理が求められます。見方を変えると、事故などの初期対応の重要さと通じるものがありす。
交通事故(事故を起こした人)のデータをもとにしていますので、着用率の値が正しいのかは疑問が残ります。しかし大型乗用車とトラックではほとんど同じ着用率というのは興味があります。大型乗用車では走行中の振動や騒音も少なく快適に運転できますし、トラックでは車体が大きく頑丈そうで安心感があることから危険の意識が薄れてくるのでしょうか。広い空間のもたらす意識の問題もあるのかもしれません。■トヨタのビデオが波紋/「安全」売り込み合戦加熱
確かに実験の公正さについては問題がありそうです。トヨタはGOAを積極的に宣伝しているので、何がなんでも売上げアップに結び付けたいのでしょう。日産に比べ販売が好調な本田は、多少余裕があるようです。■情報機器からの電磁波、強さの上限規制策定へ/郵政省など
■飯田の火災原因はリコール炊飯器か
長野県飯田市上郷黒田の会社員宅で9日に台所の壁、天井など約7平方メートルを焼いた火災で、飯田署は24日までに、出火原因は台所にあったリコール対象商品の炊飯器との見方を固めた。さらに詳しく調べる。
この炊飯器は松下電器産業のSR-IH10X1(1リットル)。同種のSR-IH15X1(1.5リットル)、SR-IH18X1(1.8リットル)と共に91年1月から約1年間販売し、93年11月に欠陥商品と判明した。これまで全国で6件の発火事故が発生しているが、全て炊飯器を焼く程度にとどまっていた。
飯田の会社員は6年ほど前、駒ヶ根市内の電気店で購入。リコール対象商品とは知らずに使っていたが、これまで異常はなかったらしい。9日の火災では、炊飯器の原形をとどめないほど激しく焼けていた。
リコール対象の炊飯器は本体に密封が不十分な部分があり、水が入ると出火する恐れがある。約25万台販売され、約6万台がまだ点検・修理を受けていない。問い合わせは松下電器炊飯器機事業部(TEL : 0120-558-810)
■諏訪市の住宅火災、リコール商品原因
長野県諏訪市沖田町2の民家で7日、2階の一室を焼いた火事の原因を調べていた同市消防署は13日、加熱して出火した加湿器がTDK(東京都)のリコール商品だったと明らかにした。同署によると、リコール対象の加湿器が原因で住宅火災となったのは全国で初めてという。
出火原因となった加湿器はTDK製「湯気院スチームマスター」の「KS-31W」か「KS-32G」のどちらかで、いずれもリコール商品。93年8月から94年3月にかけて全国で約3万3400台が製造販売された。
この2機種は後に、温度調節をする装置(バイメタル)の部分に水がたまって正常に作動せず、温度が下がらないことが判明。同社によると、販売開始から96年3月末までに、加湿器を損傷するなどの被害が7件発生した。
同社は94年5月にリコールを決め、報道機関などを通じ今年2月末までに約1万2000台を回収した。しかし、まだ半数以上が未回収で、あらためて回収の協力を呼び掛けている。同署は「使用すれば火災になる可能性が強い。心当たりがあればすぐに連絡して欲しい」と話している。
機種名は加湿器の背面に表示されており、回収した商品については、代替製品とも交換する。問い合わせは同社(TEL : 0120-604-777)、諏訪市消防署(TEL : 0266-52-0119)へ。
最近、家電製品のリコールやリコール製品による事故のニュースが多いようです。パイオニアも3月19日に感電の危険があることから、AVアンプ「VSA-D7」のリコールを発表しています。■医療機器への電磁干渉対策 EMCにガイドライン/日医機協が来月から
ただ市場に出回った製品全てを回収修理するのは非常に難しいことです。知らずに使って事故に遭う人がいることから、製品の無償修理保証を受けるのを登録制とし、登録用はがきを添付するなど考えるべきでしょう。
■廃棄パソコン削減に一役!インターネットで復活/日本IBM、旧型DOS/V用にソフト
インターネットに対応できないため、オフィスや自宅で眠り込みそうな旧型のパソコン。そうした旧型機に、ホームページへのアクセスや電子メール機能を与えて再活用してもらおうというソフトが日本アイ・ビー・エムから発売される。
日本アイ・ビー・エムは、CPUにインテル386、同486を搭載した旧型DOS/Vパソコンを対象に、インターネットと電子メールに利用できるソフト「WebBoy」を開発した。インターネットの一部の機能は利用できないが、個人ユースやオフィス需要はほぼ満足できるという。
オフィスや学校、個人が持つ対象機種は約250万台。学校で利用すれば、インターネットの実習用パソコンが実質増加することになり、学習効果も飛躍的に増やすはず。オフィスのネットワーク環境を拡張する効果も大きい。何より、年間20万台と推定されている廃棄パソコンを減らせるとあって、環境対策としても魅力ある商品。中古パソコン市場を活性化する可能性も高い。
ちなみに、発売は「緑の日」の4月29日から。価格は9800円。
コンピューターの場合、OSにより製品機能が限定されてしまいます。旧型機の処理速度が遅いという問題とは異なり、ソフトで対応できるのに最新の機種にだけ使えるようなOSは、ユーザー不在商品としかいいようがありません。■自転車店経営もう一つの輪、車椅子の修理・販売ネット/丸石自転車が福祉ビジネス
今回のIBMの対応は評価できますが、ようやくといった感じです。10年も前から全機種に標準でネットワーク機能を持たせていたアップルのマッキントッシュでは、多くの旧型機が現役で活躍しています。
■赤ちゃんも禁断症状
妊娠中に喫煙していた母親から産まれた赤ちゃんは、生まれながらにして「喫煙経験者」−−。米カリフォルニア州で開かれた学会で、ベルギーの研究者が発表した。
調査によると、喫煙する母親とその母親から生まれたばかりの新生児の尿に含まれるニコチン分解物はほぼ同量で、妊娠中に血液循環を通じて、たばこの害がそのまま胎児に及んでいることを裏付けた。
このため、母親の体から“切り離された”ことで事実上禁煙することになった新生児の中には、神経質になったりイライラするという、大人と同じような「禁断症状」がでる場合もあるという。
■たばこ、発がん性認める/米リゲット メーカーで初、一部利益、25年賠償
「ラーク」などのブランドを持つ米たばこ大手のリゲット・グループは20日、全米22州が喫煙で生じた州政府の医療費負担の支払を求めていた損害賠償訴訟で「たばこには中毒性があり、喫煙は肺がんなどの原因になる」ことをメーカーとして初めて認めた。これを条件に同グループは全米22州との和解に応じ、今後25年間にわたり、税引き前利益の25%を毎年賠償金として支払う。リゲットが喫煙被害の因果関係を認めたことは、たばこ各社に大きな影響を与えるのは必死だ。
合意内容によるとリゲットは@喫煙は肺がん、心臓病、肺気しゅの原因になるAニコチンには中毒性があるBたばこ各社は未成年を対象にたばこの販促活動をしてきた−−ことを認めた。同社は「喫煙は中毒性がある」との警告をたばこのパッケージに明記することも同意した。
ASPニュースの昨年4月号で紹介したリゲット社の和解のニュースは、米国の5つの州との和解でしたが、このときは喫煙と肺がんなどの因果関係については認めていませんでした。終わりに