ASPニュース Web版 No.247
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ASPニュースは、複数の新聞・雑誌などの記事から
事実関係を整理した上で個人的な見解で記事にまとめています。.
★10月のニュースから
■ビタントニオ・コンパクトフライヤー火災の恐れ、自主回収へ
株式会社三栄コーポレ−ションは、同社子会社の株式会社 mh エンタープライズが販売したビタントニオ・コンパクトフライヤーに関し、本体容器に亀裂が生じ、本体外部に油が漏れだし、火傷や火災の恐れがあると判明した、自主回収するこにしました。品番はVFY-10で全ての生産ロットが対象、当該製品は2016年4月から10月まで販売された物で、代替品の用意がないため一律8,000円を返金するとしています。
対象機種を使用中の場合は直ちに使用をやめ、品番を確認の上問い合せ窓口に、連絡するよう呼びかけています。[目次へ]
■コールマン「飲食用器具」を 返金/回収
コールマンジャパン(株) は、 2016年2月から販売した「ラティスディッシュウェア」を自主検査した結果、食品衛生法で定められている「蒸発残留物(4%酢酸)試験」で規格基準値を微量ながら超過したことから、下記の7品番を回収・返金すると発表しました。微量な残留物のため、通常利用で人体に影響が出る可能性は非常に低く、これまでに健康被害等の報告はないとのことです。
品名 品番 カラー 1. ラティスディッシュウェアセット 2000026765 ホワイト 2. ラティスディッシュウェアセット 2000026766 カラフル 3. ラティスオーバルプレート 2000026773 ホワイト 4. ラティスボウル 2000026774 ホワイト 5. ラティスラージボウル 2000026775 ホワイト 6. ILラティスボウル 2000030893 フラワー 7. ILラティスマグ 2000030891 フラワー [目次へ]
■pokka sapporo 、ミネラルウォーター 回収・返金
ポッカサッポロフード&ビバレッジが富士ピュアに製造を委託し販売している「富士山麓のきれいな水 2L」の一部商品から、食品衛生法の基準値を超える臭素酸が検出されたため、市場にある同商品及び同じ工場で製造した「富士山の清らかな水 2L」を回収・返金すると発表しました。
2016年10月24日に山梨県衛生薬務課が行った収去検査で、富士ピュア東工場で製造した「富士山麓のきれいな水 2L」の賞味期限2018/08/04の商品から臭素酸が基準値0.01mg/Lのところ0.02mg/L検出され、県は食品衛生法に違反するとして、当該品の回収を命じたものです。ポッカサッポロによると、今回検出された臭素酸は原料水に一般に含まれる臭素等からオゾン殺菌により生成されたもの。殺菌工程で臭素酸が基準値を超えて生成された原因については引き続き調査していますが、今回の検出量では通常の食生活で健康に影響を及ぼすことはないとしています。
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★11月のニュースから
○ナカバヤシ 「モバイルバッテリ MB-0155シリーズ」 回収・返金
ナカバヤシ株式会社は、2016年10月に発売した「大容量6000mAh 薄型モバイルバッテリ MB-0155」で、保管中に発煙する事象が1件発生したことから、販売を停止するとともに、全数回収すると発表しました。○HAC 「ギガバンク 10000mAh、パワーバンク 10400mAh」 回収&返金
(株)ハックは、「ギガバンク 10000mAh」「パワーバンク 10400mAh」で、製品から出火する事故が発生したことを受け、製造工程で重大な不具合が発生したものが混入している恐れがある、2016年8月20日以降に販売した商品を回収・返金すると発表しました。
事故は2016年9月〜2016年10月に、埼玉県と東京都で製品を焼損する火災が3件発生。消費生活用製品安全法第35条第1項に基づき、重大製品事故として報告されたもので、現在原因を調査しているとのことです。
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★12月のニュースから
■モバイルバッテリによる事故相次ぐ
12月4日の12時50分頃、山手線の車内でモバイルバッテリーが爆発し、運転が一時停止するというトラブルが発生しました。充電器が燃えて電車内が煙で一杯になりましたが、電車はすぐに最寄りの品川駅に到着し、乗客はホームに避難したため幸いにもけが人はいなかったそうです。
8月には新千歳発羽田行きのスカイマーク732便が離陸後、乗客が持っていたスマートフォンの充電バッテリーから煙が発生、新千歳空港に引き返したというニュースもあり、スマートフォンのバッテリー残量を気にするユーザーが持ち歩くモバイルバッテリーが大容量化しており、事故報告が増えているようです。
モバイルバッテリーからの発火や発煙事故、この1年で100件近い事故が発生しているとNHKが報じていたそうで、取り扱いには注意が必要だといいます。
モバイルバッテリーに使われているリチウムイオンバッテリーは、多くのエネルギーを蓄えることができますが、衝撃に弱く熱がこもりやすいという弱点があります。
そのため、落下などによる強い衝撃で破裂や発火する危険があり、使用中や充電中にも熱くなります。また熱がこもらないよう、直射日光が当たる場所や暖房機器の近くなどに放置しないように注意が必要とのことです。
過去には、こたつの上に置いたiPhoneが熱のために内蔵バッテリーが膨張し、ケースがパックリ開いた事故もありました。
スマートフォンに搭載されているリチウムイオンバッテリーも、使用中や充電中に熱を持ちやすい性質があります。長電話してスマートフォンが肌に触れている時間が長いと、低温やけどする危険性も指摘されています。
スマートフォンやモバイルバッテリーに使われているリチウムイオンバッテリーに「衝撃」「熱」は大敵です。私たちの生活に欠かせないリチウムイオンバッテリーだけに、その性質を知って安全に使わなければなりません。
ところで、スマホやモバイルバッテリーで最も多く利用されているリチウムイオン電池ですが、リチウムポリマーを使った「リチウム電池」もあります。
リチウムイオン電池は電解質に「液体」を使用している一方、リチウムポリマーは液体の代わりにゲル状の「導電性のポリマー」を使用しているものです。
このリチウムポリマー電池は、液体を利用しないので小型化が可能で、リチウムイオン電池と比較して、以下のようなメリットがあるそうです。
1. ポリマーは燃えにくいので発火リスクが下がる 2. 液漏れが無く事故のリスクが下がる 3. 有害物質が少ない 4. 万一ショートした場合もガスが発生する程度で比較的被害が少ない 5. バッテリーに問題が起きた時も、爆発的な進行ではなく緩やかに進行する性質を持つため、事故への対処がしやすい リチウムポリマー電池は安全性が高いのですが、価格が高いのがネックです。しかし最近の多くの発火問題発生で、「高くても安全性の高いリチウムポリマー製を選ぶ方」が多くなっているそうです。
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