ASPニュース Web版 No.246
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ASPニュースは、複数の新聞・雑誌などの記事から
事実関係を整理した上で個人的な見解で記事にまとめています。.
★6月のニュースから
■イケアのチョコで男児ショック症状、自主回収へ
家具販売のイケア・ジャパンは14日、チョコレート2商品「ダークチョコレート」「カカオ70%ダークチョコレート」を自主回収すると発表しました。
乳アレルギーを持つ人にアレルギー症状が出る恐れがあるといいますが、2014年から今年5月末に累計約72万個を売り上げた商品です。
同社によると4月28日にこの商品を食べた男児・9才が急性アレルギー反応の「アナフィラキシーショック」を起こしたと連絡があったものです。しかし原材料に乳は使っていないため、スペインの委託工場で誤って混入した可能性があるとのことです。
商品やレシートを店舗に持参すれば返金に応じることにしています。問い合わせは同社カスタマーサポートセンター(0120・151・870)へ。[目次へ]
■エアコンや扇風機の火災にご注意/NITE
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE・ナイト)、 製品安全センターは平成28年6月23日「エアコンや扇風機の火災にご注意ください」と題するプレスリリースを発表しました。
NITEに通知された製品事故情報では、平成22年度〜平成26年度の5年間に612件(エアコン323件、扇風機289件)の事故が発生、事故の被害状況をみると死亡6件、重傷5件などとなっています。平成26年度においては70件(エアコン54件、扇風 機16件)の事故が発生、うち61件(87.1%)が火災に至っています。また、これらの事故は特に7月から8月にかけて多くなっています。
エアコンの最近の事故事例ですが、エアコンの電源コードを途中で別のコードと「ねじり接続」して使用していたところ、「ねじり接続」部分が接触不良で異常発熱、エアコン及び周辺を焼損した事例。(平成26年3月 大阪府)
注意事項では、エアコンは消費電力が大きいため、電源コード類の「ねじり接続」等の改造や、テーブルタップなどを用いた延長接続は絶対にしないでください、としています。
次の事例はエアコンの洗浄事業者が洗浄の際、エアコンの養生にハンドタオルなどの液体が染み込みやすいものを使用したため、エアコン洗浄液が内部の電気部品に付着し、家人不在時にトラッキング現象が発生して発火し、リビング・ダイニングを焼損した事例。(平成26年6月 鹿児島県)
注意事項では、エアコン内部には電源配線や電源基板等があり、洗浄液などが付着すると異常発熱することがあります。エアコン洗浄の際には電気部品、ファンモーターなどに洗浄液がかからないよう十分にご注意ください。ご不明な点がある場合は、製造事業者などの専門知識を有する事業者に相談してください、としています。
扇風機の最近の事故事例では、40年前に製造した扇風機を高校で使っていたところ、異常発熱し発火した事例。(平成25年9月 石川県)
注意事項では、製造から長期間経過すると部品の絶縁劣化や接触不良、断線等で異常発熱やショートを起こして発火するおそれがあります。長期使用製品安全表示制度に基づく表示も参考にして、製造から長期間経過した扇風機は、使用を中止するか、就寝時や人がいない場所では使用しないでください。また扇風機の火災事故は、住宅だけでなく、「学校」や「病院」、「工場」などの施設でも発生していますのでご注意ください、としています。
また、エアコンや扇風機において、焦げくさい臭いや異音がする、異常な振動がある、動作が不安定になる、部分的に熱くなる、電源コードや電源プラグに傷みがあるなどの場合には、直ちに使用を中止して電源プラグを抜き、購入店または製造・輸入事業者の修理窓口にご相談ください。[目次へ]
■ブラインド等のひもの事故に注意/消費者庁
消費者庁は6月 29 日、平成 22 年から 26 年までにブラインド等のひもの事故で3件の死亡事故が発生したことを受け、注意喚起を行いました。
1.家庭におけるブラインド類やスクリーン類のひも部分、カーテン留め等のひも状部分は、子供の首に絡まり、窒息して死に至る危険性があります。
2.消費者庁が、厚生労働省「人口動態調査」の調査票情報を入手・分析したところ、平成 22 年から 26 年までの5年間で3件の死亡事故(5歳未満)が確認されました。
3.また、経済協力開発機構(OECD)が実施した調査によると、世界 15か国で 250 件以上の死亡事故が把握されています。
4.子供が過ごす部屋のブラインド等には、ひも部分がない等の安全性の高い商品を選びましょう。また、既にひものあるブラインド等を設置済みの場合は、クリップを取り付けて、子供の手の届かない位置にひもをまとめましょう。
<ブラインド等のひもの危険性>
家庭におけるブラインド類やスクリーン類のひも部分、カーテン留め等のひも状部分などが、子供の首に絡まると、気道閉塞による窒息又は酸素欠乏による神経障害が起こり、これによって 15 秒以内に気絶し、2〜3分で死亡する可能性があります。
事故は、保護者等が普段は安全だと思っていた寝室やリビング等で、突然、静かに発生するため、保護者は事故が発生しても気付かない可能性があります。(出典)米国消費者製品安全委員会(CPSC)
<事故情報>
(1)我が国での発生状況
平成 22 年から 26 年までの厚生労働省「人口動態調査」の調査票情報を消費者庁が入手・分析したところ、ブラインド等のひもによる5歳未満の子供の死亡事故が3件確認されました。また、死亡事故以外にも、平成 19 年以降、7件の事故が確認されており、死亡事故を含めると計 10 件の事故が確認されています。
【事例1】
ブラインドの近くに配置されたベッドで事故になった
ベッドに寝かせていたが、ブラインドのひもが子供の首に巻いていて反応がないのを、床の上で発見された。
寝返りをしてベッドから落ちた際に、たまたまひもが首に食い込んだと推測されている。(平成 24 年 11 月発生 6か月男児 死亡:日本小児科学会 Injury Alert情報)
【事例2】
出窓の側にソファーが置かれていて事故になった
ブラインドのロープが切れる音がして振り向くと、女児が首を押さえており、首にロープの跡が赤く残っていた(治るのに一週間以上掛かった)。
首にブラインドのロープが引っ掛かったまま、出窓の部分からソファーに跳んだと思われる。(平成 25 年8月受付 6歳女児:事故情報データバンク情報)[目次へ]
★8月のニュースから
■アイリスオーヤマ、除湿機26,000台発火の恐れでリコール
アイリスオーヤマ株式会社は、同社が輸入した除湿機で製品及び周辺を焼損する火災が発生したことから、製品の点検・修理を始めました。
事故原因は現在調査中ですが、内臓の転倒時オフスイッチの不具合により、スイッチが異常発熱し発煙、発火に至ったものと考えているそうです。
また独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)に報告された事故は1件ですが、いずれの事故も人的被害には至っていないとのことです。
同社はホームページで公表を行うとともに、顧客情報がある消費者へのダイレクトメール送付及び店頭告知を行い、対象製品について無償で点検・修理を行います。
対象製品は平成25年1月から平成28年7月に販売された品番:EJD-70Nで、シリアル宸ェ121200001〜160299999の、26,551台だといいます。[目次へ]
★9月のニュースから
■CAINZ 「ハロゲンセンサーライトツイン SLH-75T」 交換
株式会社カインズは、新潟精機が輸入し、同社が2007年9〜2015年4月に販売した「ハロゲンセンサーライトツイン SLH-75T」で、部品の不具合により発火する恐れがあるとして、製品の使用中止を呼びかけるとともに、交換することにしました。
2015年4月10日に、福島県内の事務所で当該製品及び周辺を焼損する火災が発生、消費生活用製品安全法第35条第1項に基づき、重大製品事故として報告されました。火災原因は部品の不具合により、センサー部内から出火したものとして調査を終了しています。
このほかに同項に該当しない製品事故として、NITEに2件の事故が報告されていますが、いずれの事故も人的被害には至っていないとのことです。[目次へ]
■日本サプリメント、トクホの全製品の販売を終了
日本サプリメントは、同社が販売する特定保健用食品ペプチドシリーズで、関与成分として記載されている「LKPNM」の含有量が規格値を満たさないこと等が自主検査で判明したため、特定保健用食品としての販売を終了すると発表しました。商品の安全性に問題はないが、希望者には返品対応するとしています。
商品名は、ペプチドエースつぶタイプ、ペプチドエースつぶタイプハーフサイズ、ペプチド茶、ペプチドストレート、ペプチドスープEXです。
また特定保健用食品豆鼓シリーズでも、関与成分として記載されている「トリス」が含まれていないこと等が自主検査で判明したことから、特定保健用食品としての販売を終了すると発表しました。
同社によると、いずれも特定保健用食品の表示許可申請時点では、当時の分析技術や知見に基づいて関与成分をトリスと同定し許可を取得していたが、その後の自主検査で現在の分析技術を用いて再検討したところ、関与成分はトリスとは異なる成分であることが判明したといいます。
商品名は、豆鼓エキスつぶタイプ、豆鼓エキスつぶタイプハーフサイズ、食前茶です。
同社の通知を受けた消費者庁は9月23日、問題が発覚した6製品の表示許可を取り消し、同社も同17日付でホームページでお詫びを掲載しています。
取り消しを受けたのは、「ペプチドエースつぶタイプ」など「ペプチド」シリーズ4製品と「豆鼓エキスつぶタイプ」など「豆鼓」シリーズ2製品で、それぞれ「血圧が高めの方に」「糖の吸収をおだやかにする」といった表示を行っていたものです。
さて「ペプチド」シリーズの問題ですが、外部からの指摘を受けて発覚したといい、トクホ申請時と異なる分析方法で検討したところ"規格値を下回っている"との指摘を受けて確認されたものです。「LKPNM(アミノ酸5種が結合したもの、5ミリグラム)」を関与成分としていたまにに、これを満たさない疑いが生じたとしています。
「ペプチド」シリーズを受けてほかのトクホ製品の自主点検も実施したところ、「豆鼓」シリーズでも問題が発覚し、シリーズは、「トリス(0.18ミリグラム)」を関与成分としていたものの、現在の分析技術で検証した結果、申請時にトリスとして特定していた成分が、トリスとは異なる成分であることが分かったといいます。
これら問題が発覚したのは、「ペプチド」シリーズが14年2月、「豆鼓」シリーズが15年4月で、消費者庁への報告に2年半以上も要していことやゆらなう。同社ではその間も商品のテレビなどによる宣伝をしていて、商品の販売を続けたことには同社の企業としての信頼性を疑うものです。
今回のことにより日本サプリメントは、特定保健用食品(トクホ)の全製品の販売を終了することになります。[目次へ]
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