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ASPニュースは、複数の新聞・雑誌などの記事から
事実関係を整理した上で個人的な見解で記事にまとめています。.
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1月のニュースから
■取材ヘリ墜落、記者遺族が国など提訴/1億7000万円賠償求め
長野県南木曽町で2004年3月、信越放送(SBC)が取材用にチャーターしたヘリコプターが送電線に接触、墜落した事故で、死亡した同社記者三好志奈さんの遺族が18日、送電線の安全対策を怠ったなどとして、国や中部電力などに総額約1億7000万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしました。訴状などによると、現場の送電線の高さは、航空法で航空障害標識の設置が義務付けられている60メートルより高かったにも関わらず、標識が設置されていなかったとしています。
原告は、全国で同様の違法状態の送電線が約8万5000カ所あったのに、国は対策を講じず、事故防止の注意義務を怠ったと主張しています。また中電には、標識が必要との認識を欠いた過失があったとし、SBCは競合他社が導入していた高い高度からの撮影を可能にする高性能のカメラ防振装置を導入せず、危険な低空飛行をさせたとしています。
原告のもっともな論点であり、国は法律を作った以上、その目的である航空機の安全を確保する必要があり、中電などの違反者に何も警告することなく危険な状態を放任した責任は厳しく問われなければなりません。
中電は当時、送電線を支える鉄塔が60メートルより低ければ設置は不要と解釈したといいますが、法律の目的は航空機に与える危険を無くすことであり、対象が鉄塔及び送電線にあることは素人でも考え及ぶものです。それを鉄塔の高さだけを対象と考える同社の言い逃れは、安全に必要なコストをかけない同社の姿勢を明白に表しています。
作った法律が守られているかの検証もしない“いい加減”な国と、国民の安全を考えないコスト優先の事業者の姿を、裁判の過程で明らかにしてもらいたいものです。
今回提訴した三好さんの遺族はまた、今後同様な事故を防ぐ目的のため、国土交通省に航空事故防止策の提案書を提出しました。そのなかには現在の航空法には航空障害標識設置義務違反への罰則がないことから、罰則規定を設けるべきとしています。
中電が法律を都合よく解釈した裏には、罰則規定が無いことが大きな要因だと考えるのが普通であり、他の電力会社も恐らく同じようなレベルだと思うので、全ての電力事業者の対応を促すためにも必要な提案です。
それにしても我が国の法律にはこのように罰則規定がないものが多く、しかも国は法律違反をチェックしようともしないのです。日本は仕事のできない「役人天国」ということがあらためて分かりますが、そこには企業・業者まかせで役人の責任が介在するのを極力排除している、ずるい姿が見えてきます
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■トルコで鳥インフルエンザ感染広がる
トルコ保健省などは5日までに、同国東部ドグバヤジトに住む姉(15)と弟(14)の2人が鳥インフルエンザで死亡したと発表しました。2人のうち、少なくとも弟は毒性の強いウイルスH5N1型に感染していたといいます。鳥インフルエンザの人への感染はこれまで東南アジアと中国で確認されているだけでしたが、トルコでの感染が報告されたことで、欧州への本格上陸が懸念されています。
同国保健省などによれば、2人は鳥インフルエンザに感染した家禽類を小さな農場で家族とともに育てていました。弟は発熱やのどからの出血の末、今月1日に死亡し、姉も5日に死亡したものです。
2人のうち、弟から採取された検体は世界保健機関(WHO)と英国の研究所に送られ、H5N1型かどうか最終確認が行われています。WHO当局者はロイター通信に対し、「H5N1型に感染したのはほぼ間違いない」と話しています。姉の検体についても近く、確認が行われる見通しです。
この村ではすでに、750匹の家禽類が処分されたほか、村自体も完全隔離、周辺地域では、計13人に同様の症状が出ており、検査が進められています。
トルコでは10月中旬、家禽類への感染が確認され、EUは同国からの家禽類の輸入を一時、制限していました。また、欧州内外ではトルコ以外に、ルーマニアやロシア、クロアチアでも鳥への感染が確認されており、フランスやスイスは先月まで野鳥が飛来する地区での家禽類の放し飼いを禁止していました。
EUは先月下旬、農相理事会を開き、鳥インフルエンザの感染防止策を強化することで合意、毒性の弱いウイルスが突然変異するのを防ぐため、低病原性ウイルスへの監視を強化するとともに、各国が予防接種などの措置を柔軟に行えるようにしました。
WHOによると、鳥インフルエンザによる死者はこれまでベトナム、タイ、インドネシア、カンボジア、中国の5カ国で74人に上っているといいます。
さて次の日の報道では、死亡した2人の妹の女児(11)も死亡し、同国内の死者は3人となりました。病院の医師は、兄弟がニワトリの死がいで遊んでいて感染したとの見方を示しています。また死亡した3人の家では、夜間の寒いときなどにニワトリを室内に入れていたといい、人との接触が濃厚な環境だったことも明らかになっています。
その後のトルコでは、東部ワン県からの12日までの報道が入り、鶏をペットとして庭で飼っていた少女(8)が今月初め、高病原性鳥インフルエンザ(H5N1型)に感染した鶏を抱き締めてキスしたところ、自分も感染してしまっていたことが分かりました。
この少女は動物が大好きで、目から血を出して苦しそうにあえいでいるペットの鶏を抱擁していました。その様子を見た母親が注意すると、スメイエちゃんは大声で泣きだし、鶏を抱いていた手で涙をぬぐったたため、翌日、顔が腫れ上がって発熱したとみられています。
検査の結果、H5N1型に感染していることが判明しましたが、幸いにも抗ウイルス剤タミフルを投与するなど医師の迅速な処置のおかげで、容体は快方に向かっているといいます。
トルコの保健当局は16日、東部ワン県で前日に死亡した少女(12)について、H5N1型の鳥インフルエンザに感染していたことを確認しました。これでトルコでの鳥インフルエンザによる死者は4人、また人への感染は計20人となりましたが、東部など貧しい農村部では貴重な収入源のため、鳥の処分がはかどらず、今後も感染者の発生が危惧されます。[目次へ]
■鳥インフルエンザ、変異ウイルス検出/トルコ、死亡患者から
WHOは13日、トルコで鳥インフルエンザに感染して死亡した人の遺体から採取した高病原性のH5N1型ウイルスの遺伝子に、変異が認められたことを明らかにしました。ウイルスが人から人へ感染する新型インフルエンザに変異したのかどうかを判断するには「トルコでの臨床的、疫学的なデータ収集が必要」とし、現地入りした専門家らが検証を急いでいます。
WHOはまた、トルコでの患者急増とウイルス変異との間に関係があるのかどうか他の患者のウイルスについても調べていますが、現時点では「人から人への感染が起きた証拠はない」としています。
WHOが依頼したロンドンの検査機関の報告によると、変異が見つかったのはトルコで最初に死亡した2人のうち1人から検出したウイルスで、2003年の香港、05年のベトナムでの症例からも同じような変異が確認されているといいます。
人の細胞には鳥インフルエンザウイルスが結合できる受容体(レセプター)がないので通常は感染しにくいのですが、問題のウイルスは受容体に結合する部分に変異がみられたといいます。香港のウイルスは、鳥類の細胞の受容体よりも人の受容体に結合しやすいという調査結果が出ていることから、検査に当たった研究者は「トルコのウイルスが同じ特徴を持っているのではないか」と懸念しています。[目次へ]
■三菱ふそう子会社が不正車検/3年間で積載量水増し
三菱ふそうトラック・バスの100%子会社の荷台架装メーカー・パブコが1970年代から昨年5月まで、トラックの車両重量を実際より軽く偽る手口で車検を不正取得し、最大積載量を水増ししていたことが20日、分かりました。
国交省は「極めて悪質」として同日、パブコに警告書を交付、改善措置を求めました。三菱自動車製大型車のタイヤ脱落事故で三菱ふそうの元会長らが逮捕された昨年5月、パブコは車検の不正取得を中止、しかし国交省などには連絡せず1年半にわたり隠ぺいしていました。この不正は国交省への匿名の内部通報をきっかけに発覚したものです。
国交省によると、トラックの最大積載量は、大きさごとに決められた車両総重量から燃料などを含む車両重量を引いた重さで決まり、同社は通常より小さい燃料タンクを取り付けて新車登録、その後、大きな燃料タンクに付け替えるなどして最大積載量を水増ししていました。水増し分は最大1.2トンにも及んでいるということです。
最大積載量が増えれば、販売先の運送会社などは荷物や燃料を多く積める利点があることから、安全を無視して顧客獲得に奔走する同社のやり方は、犯罪行為として厳しく罰してもらいたいものです。[目次へ]
■毒性弱い鳥インフルエンザ感染の疑い/茨城・埼玉で77名
高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N2型)が流行した茨城、埼玉両県の34養鶏場を対象に従業員らの感染状況を調べていた厚生労働省と国立感染症研究所は10日、抗体検査の結果、過去に感染した可能性がある人は77人と発表しました。感染研は「H5N2型の人への感染の可能性が報告されたのは世界で初めて」だとしています。
茨城県では従業員ら65人と防疫作業に当たった県職員5人、埼玉県では従業員ら7人に感染、これら感染者は鶏に接触する機会があった353人の約22%に当たります。いずれも顕著な症状はなくウイルスも検出されませんでしたが、今後発症する恐れや他の人に感染させる可能性も否定できません。
感染時期は大部分が鶏の感染が確認される前で、適切な防御措置を取らずに鶏やふんなどと長期間接触したのが原因のようです。同省は家禽似接触する人は、マスク着用や手洗いなどの防御策を取るよう農林水産省と都道府県に通知しました。
弱毒の鳥ウイルスであっても、人や豚の体内での変異や通常のインフルエンザウイルスと遺伝子組換えを起こした場合、人から人への強い感染力と高い病原性を持つ新型インフルエンザになる恐れがあり、警戒が必要です。
国立感染症研究所では「新型の発声阻止には、鳥ウイルスへの十分な感染防御策と鳥の間での感染封じ込めが必要」と指摘、通常のインフルエンザにかかった人が養鶏場での作業を避けるなど、予防対策が必要との見方を示しています。[目次へ]
■交通事業者の命令違反に罰金1億円/国交省が法改正へ
JR福知山線脱線事故や日本航空の相次ぐトラブルを受け国土交通省は18日、事業改善命令を出した後でもトラブルを繰り返した鉄道と航空の事業者に1億円以下の罰金を科すなど、運輸事業者の安全性向上を目指す鉄道事業法などの改正案をまとめました。罰金は100万円以下から大幅な強化となり、ようやく抑止力のある罰則となります。
また、鉄道、航空、バス、トラック、船舶など全交通機関の事業者に、安全管理規定の作成を義務付けるとしています。改正するのは鉄道事業法のほか航空法、道路運送法、海上輸送法などで、改正案では「事業者は絶えず安全性向上に努めなければならない」と明記しています。
その上で
@安全確保の事業運営方針や管理体制を盛り込んだ安全管理規定を作る
A役員級となる安全統括管理者を選ぶ
B具体的な取り組み状況を毎年度公表する
ことを事業者に義務付けています。
安全最優先の意識を徹底させ、運転士やパイロットなどによる人為的なミスを減らすのが狙いですが、事業者が適切な安全管理規定を作り、それを実行しているかの客観的な検証はどのように行うのでしょうか。
公共交通機関など、国民の安全に直接関わる事業者に対しては、事故が起きないよう予防的なシステム管理の構築が必要です。そこまでカバーできなければ、事業者まかせの現状とはそれほど変わらず、事故が起きた時に不備が明らかになるだけです。
それでも今回の法改正は、遅過ぎたとはいえ歓迎できるものです。[目次へ]
■特定機能病院制度見直し/厚労省、高度医療が実体とズレ
高度な医療を提供する病院を診療報酬上優遇する「特定機能病院」制度について、厚生労働省は承認条件や名称など制度全体を抜本的に見直すことを決めました。
これは病院全体では高度な医療を提供しているとは限らず、「名称が患者や国民に分かりづらい」との指摘があるためで、来年度からあり方を議論する検討会を設置し改革案を詰めるとしています。
現在は原則として、すべての大学病院の本院が承認されていますが、手術後にカルテを改ざんした東京女子医大病院や、心臓手術の死亡事故が相次いだ東京医大病院などあまりの質の悪さに特定機能病院の承認を取り消された事例も起きています。
このため「特定機能病院だからといって、必ずしも高度な医療を提供しているとは限らない」との考えから、同省では来年の通常国会で医療法を改正、新制度をスタートさせたいとしています。
一般には特定機能病院という言葉は、「意味はよく分からないが、立派な病院のように思える」という人がほとんどでしょう。しかし本来は大学病院に限らず、患者のために先進医療を提供、医療技術の高い病院、積極的な医療情報開示を行うような、そのような病院が認定されるべきでしょう。
現在特定機能病院になると、入院料や検査料などで診療報酬が加算され、一般的に年間数億円の増収が得られるとされ、その「対価」に見合った医療サービスが提供されなければなりません。今回、現行制度を抜本的に見直すことは大いに歓迎したいと思います。また一般の大病院が特定機能病院を目指すことを促すことで、地域の医療環境の質の向上にも役立つことが期待されます。[目次へ]
■医療情報開示義務付け、厚労省方針/2007年めどに病院など、患者に選択材料
厚生労働省は病院など医療機関に対して、患者が病院を選ぶうえで参考になる詳細な情報を開示するよう義務付ける方針を固めました。
患者が求める専門医がいるかどうかや、看護師の配置状況、平均入院日数など医療提供体制に関する数十項目について都道府県への届け出を求め、応じない場合には罰則を科すとしています。各県は集めた情報をホームページや保健所などで開示し、患者が手軽に情報を得られるようにするといい、2007年度をめどに実施する予定です。
対象は病院、診療所(ベッド数20未満の医療機関)と助産所を義務付けとし、1月召集の通常国会に提出する医療法改正案に盛り込みます。
情報の届け出を拒んだり、虚偽の内容を報告した医療機関には是正命令を出し、応じない場合は業務停止命令も出す厳しい処置も考えています。
開示項目には病床数や診療科といった基本的な情報のほか、セカンドオピニオンを受け付けているか、明細付き領収書を発行しているかなども求めることになります。
これにより利用者はホームページで利用したくない病院が即座に分かり、患者が納得の上で病院選びができる患者本位の選択行動がとれることになります。加えて競争原理が働くことで、医療機関のサービス水準の向上にも役立つものと考えられます。[目次へ]
■たばこの煙は大気汚染物質/カリフォルニア州が指定
米カリフォルニア州大気資源局は26日、米国の州で始めてたばこの煙を「有毒大気汚染物質」に指定しました。間接喫煙によるたばこの害を認めたもので、同州は今後、禁煙規制の強化の検討に入ります。
公園やビーチといった屋外の公共の場所や子供が同乗する自動車内などが禁煙になる可能性があるといい、他方面への影響が期待されます。
今回の指定は、同州の研究機関が昨年9月にまとめた調査結果に基づき決定されたもので、それによると、たばこを吸わない女性がたばこの煙にさらされた場合、未熟児が生まれたり乳がんにかかる割合が明らかに増加、子供の場合、ぜん息が悪化するなどの症状が見られたといいます。
同州は1990年代に全米で初めて職場での喫煙を禁止するなど、常に喫煙規制の先頭に立ってきたこともあり、今回の決定で同様の動きが他州にも広がる可能性があります。
たばこの煙による地球規模の汚染は考えにくいですが、特定空間の大気を汚染することは確かで、風向きによっては数十メートル離れていても煙が気になることがあります。今回の同州の指定は、嫌煙後進国の日本から見ると羨ましい限りです。[目次へ]
終わりに
掲示板「Ask Doctors」が昨年12月からオープン、国内の医師の約45%に当たる約11万人が協力態勢に当たっています。
質問内容は症状や治療法など多岐にわたり、多忙で通院できなかったり、診療科目が分からなかったりする人が不安を訴え、通院先に不信を募らせて「セカンドオピニオン」を求める人もいるといいます。
質問を機に複数の医師がネット上で意見交換することもあり、医師の間でも「勉強になる」と好評だといいます。
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アドレスは次の通りです。
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